導入事例・お客さまの声

火星人「CN580」で看板商品を生産 信州上田 餅屋伝助 様

魅力ある商品づくりでお餅の文化を伝え助けたい

信州上田 餅屋伝助 様(長野県上田市)

 
 
地産の減農薬コシヒカリを使用した自慢の餅生地で3種類の欧風クリームを包んだ看板商品「うさぎ餅」。カスタードは120円、チョコクリームと抹茶チーズは各130円。(税別価格)
 

日本一の兵と称えられた戦国武将・真田信繁(幸村)公ゆかりの地として有名な長野県上田市。千二百年余の歴史が息づくこのまちに、1日平均700個以上売れる人気の餅菓子がある。その名は信州上田 餅屋伝助様の「うさぎ餅」。やわらかくコシの強いお餅の中にたっぷり入った欧風クリーム。和と洋の意外な組み合わせと独特の食感が、他では味わえないお菓子として多くのお客さまを魅了している。この商品を開発したのは、創業者にして代表取締役の杉原稔様。魅力ある商品づくりについてお話を伺った。

 
 
 
(右)代表取締役 杉原 稔 様
(左)杉原 瞬 様


和菓子だけでなく洋菓子、パンづくりの修業経験もある杉原稔様の前職はグラフィックデザイナー。自由な発想を大切にしたお菓子づくりをモットーにしている。そんな杉原様をご子息の瞬様がサポート。こだわりの味を受け継いでいく。


餅屋伝助様は1996(平成8)年創業。親子2代で営む1店舗の和菓子店だ。店内に並ぶ自慢のお餅を使った12種類のお団子と15種類の餅菓子は、そのほとんどが夕方には完売となる。中でも一番人気は、看板商品の「うさぎ餅」。「『うさぎ餅』は、お餅の売り上げが落ち込む夏場に、団子用のお餅をベースにしたお菓子がつくれないかと考案したのがきっかけです。どこにでもあるようなものではなく、ここにしかないオリジナル商品をつくろうと考えた時、フィリングにカスタードクリームを使用したらおもしろいのでは、と試してみたんです。当時の和菓子業界では、和洋折衷は本筋ではないという風潮がありましたが、職人としての固執した考えがそこまでなかったのと、何よりうちのお餅とクリームの相性が抜群だったので、お月見に絡めて店に出しました」。その柔軟な発想が見事に功を奏し、「うさぎ餅」は瞬く間に通年の人気商品となった。
「すぐに手包みから機械による本格生産に切り替えました」と杉原様。現在は、火星人「CN580」を週3回、1日2時間ほど稼働し「うさぎ餅」を中心とした6種類の商品を生産している。「人手でつくるとしたら、朝から晩までかけても700個がいいところ。火星人は省力化がはかれ、量産もでき、なおかつお客さまのニーズにあった商品を提供できるので重宝しています。機械で量産できる商品を定番として根付かせることは一番効率が良いですからね」。




同店は、2017年10月に住宅街の旧店舗から、県道65号上田丸子線沿いに店を新築移転させた。移転後の売り上げは、前年比のなんと3倍。「リニューアルに伴い、原点回帰の気持ちで商品の質やディスプレー、接客などすべての面を見直した効果だと思います。きちんとした姿勢はお客さまに必ず伝わりますからね。今までは団子一筋の餅菓子専門店としてやってきましたが、お客さまのニーズに合わせ、餅菓子以外の商品も充実させた結果、徐々に地元の和菓子屋さんの位置付けに変化してきました」。


2017年10月に新築移転オープンした餅屋伝助様の外観と店内。平日でも多くのお客さまで賑わう。

ショーケースに並ぶ自慢の餅菓子とお団子。


日々の研鑽と真摯な姿勢で着実にファンを増やされている餅屋伝助様。その人気の秘訣はなんといってもベースとなるお餅へのこだわりだろう。「うちのお餅は2日後でもやわらかな食感が残るように、炊いたうるち米を潰して搗いてつくっています。お米の特性は収穫された場所によって異なるので、試作の段階で県内すべての品種をテストしました。そして最高級の木島平産コシヒカリにたどり着いたんです。おいしいお米は冷めてもおいしい。このお米はお餅にしたときにコシが強く歯切れが良いんです。あとは納得のいくテクスチャーになるよう仕上げていくだけです。店名の『伝助』は、餅の文化や伝統を伝えるのを助けていきたいという想いで名付けたものです。お米の消費量が減少していく今、お米の持つおいしさや魅力を、ここ信州上田から全国に向けて発信していきたい。お米文化を継承していく一翼を担えればと思います」。杉原様からは、お餅への深い愛情と強い自信がうかがえた。
 
 
つつむ No.156号 (2019年1月号)掲載
※文章内の表現・表記は、すべて取材当時のものです。
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